判例から学ぶ不動産管理術2-2

「借地上の建物における堅固建物、或いは非堅固建物の判定」

<判例紹介>

 下記の裁判例は備考欄に記載された通り、第一審は昭和36年8月4日宇都宮簡易裁判所で行われた裁判の控訴審です。本書では割愛致しましたが裁判官は控訴棄却の理由についてその末尾で原判決(簡易裁判所の判決)の正当性を認め、「本件控訴には理由がないので棄却」と一蹴しています。

【文献種別】判決/宇都宮地方裁判所(控訴審)

【裁判年月日】昭和37年11月7日

【事件番号】昭和37年(レ)第4号

【掲載文献】下級裁判所民事裁判例集(いわゆる軽量鉄骨造り建物が借地法第2条にいう「堅固ノ建物」に当たるかどうかの判断)

【備考】第一審 昭和36年8月4日宇都宮簡裁

【要旨】軽量鉄骨造は、特に木材に比して柱、梁等の長尺ものが安価にとれる長所があり、従って建築費も木造の場合と大差ないため、昭和三二年ごろから木造に代って工場、住宅等の建築に使用されはじめたもので、その堅牢性耐久性においては木造よりやや優り、また基底部は各柱を各々コンクリート製の土台にボルトで固定するため木造建物に比してその移動は困難であるが、鉄骨鉄筋コンクリート造や鉄筋コンクリート造の重量鉄骨造と異り、中空の筒形の内部が腐蝕し易く、加えて薄い鉄材のため火災にあうと骨組材が歪曲し耐火性には乏しい。そのため固定資産評価の面でも木造建物よりやや高い評価がなされているに過ぎないことが認められ、他の右認定を左右するに足りる疏明はない。従って本件の如き軽量鉄骨造の建物をもって鉄筋コンクリート造、石造、土造等の建物と同程度の堅牢性耐久性を有するいわゆる「堅固な建物」を解釈することはできない。

この判例を踏まえ、地主が取るべき対策の一つを次回解説致します。

2026年9月4日

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